西山憲一さんの弁之助型

西山憲一さんの弁之助型

西山憲一さんの弁之助型。
先日の東京こけし友の会例会にて入手したものです。
一目見て、このこけしの持つ玩具らしさに惹かれ、
入手しました。

左のこけしは平成4年、右は3年に作られたものなのですが、
どちらのこけしも絶妙に変なバランスです。
小さな四角い頭を少し太めの胴が支えています。
胴は赤と緑の轆轤線。
中心の返し轆轤が全体を引き締め、
シンプルな描彩に動きをあたえています。
ニヤッと笑った力の抜けた面描は、
何かを企んでいるようにも見えます。
弁之助型を作りながらも、
伸び伸びと憲一さんらしさがあり、
単なる写しでは終わりません。
かわいいだけでなく、
こけしの本質のようなものが滲み出ていて、
そこには生き生きとした玩具としての楽しさが宿っているように感じます。
このこけしは比較的新しいものですが、
昔、土湯温泉に湯治にきた子供たちは、
きっとこんな弁之助こけしを手にし、遊んでいたのでしょう。
そんなことを想像すると
微笑ましく暖かい気持ちになります。

近々、そんな楽しさを充分に受け継いでいる息子の敏彦さんに、
この憲一さんの弁之助型の写しを作っていただこうと思ってます。
間違いなく楽しく良いこけしができるでしょう。
伝統は繋がっています。