森谷和男さんのこけしたち

森谷和男さんのこけしたち

今年の全国こけし祭りも濃厚な3日間でした。
雨で張りぼてこけしのパレードが
中止になってしまったのは残念ですが、
来年の60回に向けて、
弾みのつく祭りになったのではないかと思います。
今から楽しみでなりません。

写真は会場で入手した
鳴子系森谷和男さんのこけしたちです。
森谷さんは戦後の高橋盛の型を継承し、
こけし作りをしています。
今回買ったこのこけしたち、
84歳になる年齢のせいもあると思いますが、
筆はぎこちなく運ばれ、
素朴な味を感じます。
このぎこちなさは
今の森谷さんにしか出せないものです。
胴のちまちまとした菊模様。
たまりません。
年齢とともに変化していくことは、
すごく魅力的なことだと思わせてくれます。

自分がこけし蒐集をするきっかけをつくった
桜井昭二さんと出会ったのは、この祭りの会場でした。
もう亡くなられて2年以上経過してしまったんだなあ。
うーん、寂しい。
そんなことを考えながら会場を歩いていると、
昭二さんが座っていた実演スペースに、
森谷さんが座っていらっしゃいました。
僕は森谷さんの前に座り込み、
そこにあるこけしに心を奪われていました。
ふっと森谷さんを見上げると、
ニコッと笑ってこちらを見ています。
昭二さんともそのようにして出会いました。

こけし祭りはこけしを買う為だけにあるものではなく、
このような出会いがあるのです。
何か不思議な縁や力を含んでいるように思います。