第60回全国こけし祭り

第60回全国こけし祭り

鳴子温泉で開催された第60回全国こけし祭りに行って来ました。
自分は2009年から参加しているのですが、
その中でも今年は圧倒的にお客さんが多く、
会場は活気に満ちあふれていました。
やはり若い人が多く見受けられ、
6年前のこけし界とは様子が違ってきていることを実感しました。
会場で売られているこけしも若い人に人気の可愛らしいものが多く感じましたが、
その中で高橋五郎さん所蔵の
江戸から明治にかけて作られたと言われる
古作こけしとその復元作が異彩を放っていました。
いったいこれはなんだろうか。
形が安定し、完成度が高いことを考えると、
ここからスタートということは考えにくく、
これ以前にもこけしは存在していたと思わざるを得ません。
謎が謎を呼ぶとはまさにこのことでしょう。
2014.09.06〜07 鳴子温泉第60回全国こけし祭り その2

そして桜井昭寛さんとのこけしフォーラム。
こけし祭りは僕の郷土玩具蒐集の始まりの場所であり、原点です。
そういう場所にさせてくれたのは、
会場で出会った今は亡き桜井昭二さんに他なりません。
そんな昭二さんの弟子であり息子の昭寛さんと、
会場でお話をさせていただくことができ、
僕自身にとって、とても感慨深い時間になりました。
さらに昭寛さんは今回のこけしコンクールで最高賞を受賞されました。
第60回の記念手ぬぐいは桜井昭二さんのもの。
祭りが桜井家を祝福しているようでした。

お話している最中、感動やら何やらで涙が出そうになった瞬間もありました。
自分で言うのもなんですが、
昭寛さんの人柄、
こけしへの気持ちが伝わる良いフォーラムになったように思います。
フォーラムが終わってからも、
昭寛さんとしばらく話していたのですが、
今までずっと聞けなかったことを聞いてみました。
昭二さんが亡くなられてからの昭寛さんのこけしは
それまでとは次元が違うくらい素晴らしくなったと思うのですが、
何か胸に迫るものがあったのですか?と。
すると昭寛さんは
「親父が死んでから、
なんだかわからないけど頭の中にお雛様のアイデアが
どんどん湧き出てくるようになったんだ。
自分の頭がおかしくなっちまったのかと思うくらいに、
次から次に降ってくるんだよ。
あの時の変な感覚はなんだったんだろうなあ。
だから何かそういうこともあると思うな、影響というかさ。」
このフォーラムで、
桜井家の血というものをまた強く感じました。

聞いて下さった皆様、会場でたまたま聞いた皆様も、
ほんとうにありがとうございました。
そして実行委員会の皆様、
鳴子温泉の皆様、
ほんとうにおつかれさまでした。

写真は最高賞の桜井昭寛さん庄司永吉型。