宮内フサさんの高松張子

宮内フサさんの高松張子

高松張子の常盤御前。
1975年、宮内フサさん92歳作。

柳宗悦が大津絵の魅力を語った言葉。

大津絵は
「多量」に描かれた絵である。
「反復」せられた絵である。
「決定」された絵である。
それが大津絵の美しさの理由である。

フサさんの張子にもそれと同じことが言えます。
決定された図柄ゆえ、筆が迷うことはありません。
確かな場所に確かな図柄が
流れ作業の中で反復され描かれていきます。
そして反復されるが故、無意識になり、
邪心も作為もない、
健康的で瑞々しい美しさが滲み出てきます。

様々な情報で溢れ、郷土というものが希薄になり、
3Dプリンタで型を作る産地まで出てきた今、
この美しさは出すことができないでしょう、きっと。